第1章 物理
①物質の状態変化
重要ポイント
融解、蒸発、凝縮、凝固、昇華の物質の流れ
物質の状態変化
物質は、温度であったり、圧力であったりそれを取り巻く環境で、個体、液体、気体に変化する。この三態の状態を『物質の三態』という。
三態の間で変化する物理変化を『状態変化』という。
状態変化は、温度変化によって物質の形が変化する現象。
温度変化は、熱エネルギーが出たり入ったりすること。
状態変化の種類
『融解』と『凝固』
個体が液体に変わることを『融解』、逆に液体から個体に変わることを『凝固』という。
これに関係する熱をそれぞれ融解熱(吸熱)、凝固熱(放熱)という。
個体を加熱する場合、個体から液体に変化している間は温度が上昇しない。逆に液体から個体に変化している間も温度は下降しない。
これを図で表すと下記になる。

これは熱エネルギーが状態変化に使われているため。
『蒸発』と『凝縮』
液体が気体に変わることを『蒸発または気化』という。逆に気体が液体に変わることを『凝縮または液化』という。
関係する熱は、蒸発熱または気化熱(吸熱)、凝縮熱または液化熱(放熱)になる。
同じように液体⇔気体の状態変化中は温度は変わらない。
これらを、氷(個体)⇔水(液体)⇔水蒸気(気体)で図に表すと下記になる。

『昇華』
個体から気体、気体から個体で液体の状態にならないで直接変化することを『昇華』という。
- 個体⇔気体。どちらも同じ昇華。
- 個体が気体。ドライアイスなど。
- 気体が個体。ダイヤモンドダストなど。

物理変化
状態や形が変わること。融解、蒸発、凝固、凝縮などの三態の状態変化はすべて『物理変化』という。
三態の状態変化以外の物理変化に
- 溶解・・・水に食塩を溶かした食塩水。液体に他の物質を溶かし均一になる。
- 潮解・・・個体が空気中の水分を吸収して、湿ることで溶解する。
- 風解・・・水分を失って粉のようになること。
がある。
まとめ
個体⇒液体は溶解
液体⇒気体は蒸発
気体⇒液体は凝縮
液体⇒個体は凝固
個体⇔気体はどちらも昇華
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