乙4ブログ 第1章 物理 ③密度と比重

第1章 物理

③密度と比重

重要ポイント

物質にはそれぞれ比重があり、浮いたり、沈んだりする

密度

『密度』とは、ある一定の体積の中に、どれだけの質量が含まれているかを示す量のこと。言い換えると、ものがどのくらい詰まっているかを表す指標。

密度は、質量を体積で割ると求められる。

  • 密度=質量/体積
  • 単位:(g/㎤)

質量が変わらない場合、体積が減れば密度は大きくなり、体積が増えれば密度は小さくなる。

体積と密度は半比例する。

密度10(g/㎤)=質量10g÷体積1㎤

密度1(g/㎤)=質量10g÷体積10

『氷は水よりも軽い』

水は、個体(氷)の時の方が液体(水)の時より体積が大きくなる(密度が小さくなる)という特殊な性質がある。

水は1気圧、4℃のときに体積が最小になる。

体積と密度は半比例の関係にあるので、体積が最小になるということは密度が最大になる。

このとき水の密度は1g/㎤。

個体と液体の比重

個体または液体の比重とは、ある物質の密度と純粋な水(1気圧、4℃)の密度の比をいう。

水の比重は1なので、比重が1より大きい物質は同体積の水より重い(沈む)。逆に1未満の物質は水より軽い(浮く)。

  • 比重=物質の質量(g)÷物質と同じ体積の水の質量(g)

要は同じ体積の水と比べて重いのか、軽いのかを比べたのが比重。

液体(水=1)

物質比重
水(4℃)1.00
ガソリン0.65~0.75
エタノール(20℃)0.8
ベンゼン(20℃)0.9

個体(水=1)

物質比重
氷(0℃)0.917
ピクリン酸1.8
黄りん1.82
塩素酸カリウム2.3

『第4類危険物(引火性液体)の消火方法』

ガソリンなどの多くの第4類危険物(引火性液体)は、水より軽いため(危険物が表面に浮いた状態)、火災時に注水すると燃えた危険物が水の上に広がり、延焼面積が広がる危険がある。

気体の蒸気比重

気体の蒸気比重とは、ある気体の質量が、同体積の空気(1気圧、0℃)の質量と比べて何倍になるかを示す値。

  • 蒸気比重=蒸気の質量(g)÷蒸気と同じ体積の空気の質量(g)

要は気体の場合は、空気より重いか軽いかを蒸気比重を使って比べる。

気体(空気=1)

物質比重
空気1.00
一酸化炭素0.97
プロパンガス1.5
二酸化炭素(炭酸ガス)1.53
ガソリン(蒸気)3~4

『危険物の滞留』

比重が空気よりも重い場合は、低い場所に流れ、くぼみがあればそこに滞留する。

危険物が滞留すれば、そこで火災の危険ができる。

たとえば、

ガソリンの蒸気比重は1より大きいから、低い場所に流れる。

逆に、一酸化炭素は蒸気比重が1より小さいため、高い場所に流れる。

危険物の取り扱いは、水や空気より重いか軽いかで変わるから、ガソリンのように比重が液体のときと気体のときで変わるのは要注意。

まとめ

物質の水に対しての比重が高いか低いか、空気に対しての蒸気比重が高いか低いかで危険物取扱時の対応が変わる。

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