第2章 基礎的な化学
4⃣化学式と化学反応
重要ポイント
化学反応式の見方。
化学反応式から分かる分子の数、物質量、体積。
化学式
二酸化炭素をCO₂というように、元素記号を組み合わせたものを化学式という。
化学式にはいくつか種類がある。
分子式
分子を構成する原子の種類と数を表す化学式です。
たとえば、酢酸の分子式はC₂H₄O₂です。
組成式
物質を構構成する原子やイオンの数の割合を最も簡単な整数比で表した化学式です。
たとえば、酢酸の分子式C₂H₄O₂をCH₂Oと表したものが組成式です。
示性式
有機化合物の特性を示す原子団を官能基といいますが、この官能基を区別した化学式です。
構造式
分子内の原子の結合を直線(価表)で表した化学式。
化学反応と量的関係
化学式を使って化学変化を表した式を化学反応式といいます。
化学反応式の両辺は、原子の種類と数が同じでなければいけない。なので、化学式の前に係数をつけます。
たとえば、
水素と酸素が化合して水ができる反応を表すと、2H₂+O₂→2H₂Oとなる。
化学式だと水素がH₂、酸素がO₂。水素と酸素が化合して水H₂Oになる。これをそのまま式にするとH₂+O₂=H₂Oになるが、このままの式だと成り立たない。
左辺と右辺の数がそろわないときは、少ない方に係数をつけてそろえる。右辺のOを増やして、H₂+O₂=2H₂O
今度は左辺のH₂は少ないから、2をつけて2H₂+O₂→2H₂O。
また、反応の前後で変化しない物質(触媒など)は、化学反応式には書きません。
化学反応式を見ると、物質の量的関係が分かります。
2H₂+O₂→2H₂O で見ると下記のことが分かります。
原子の量は、Hが1g、Oが16がgです。
※(原子量は試験に出題されることはないので覚える必要はありません。)
2H₂ | O₂ | 2H₂O | |
分子の数 | 2分子 | 1分子 | 2分子 |
物質の量 | 2mol | 1mol | 2mol |
質量 | 4g | 32g | 36g |
体積 | 44.8ℓ | 22.4ℓ | 44.8ℓ |
分子の数=mol数になっている。
気体1molの体積は22.4ℓ
まとめ
化学反応式は両辺の原子の数を合わせる。
化学反応式から、分子の数、物質の量、体積が分かる。
化学反応式の分子の数=物質の量(mol数)。
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