第2章 基礎的な化学
7⃣酸・塩基・中和
重要ポイント
+イオンの酸性、pH低い。
-イオンの塩基性、pH高い。
+と-を持つ中性、pH7。
酸性
物質が水溶液の中で(+)と(-)のイオンに分かれることを電離という。
たとえば、
HCI(塩酸)→H⁺+CI⁻
水に溶けると電離してH⁺(水素イオン)を生む物質を酸という。塩酸、硫酸、炭酸などがある。
酸を含んだ水溶液の性質を酸性という。
酸性の水溶液に共通する性質は下記の通り。
- 青色リトマス試験紙を赤色にする
- 酸味がある
- 塩基の性質を弱める
- 金属を溶かし、水溶液を発生する
塩基性(アルカリ性)
水酸化ナトリウムは以下のように電離する。
NaOH(水酸化ナトリウム)→Na⁺+OH⁻
水に溶けると電離してOH⁻(水酸化物イオン)を生む物質を塩基(アルカリ)という。水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニアなどがある。
塩基を含んだ水溶液を塩基性(アルカリ性)という。
塩基性(アルカリ性)の水溶液に共通する性質は下記の通り。
- 赤色リトマス紙を青色
- ぬるぬるしている
- 酸の性質を弱める
- フェノールフタレイン液を無色から赤色にする
水素イオン(pH)
水に溶けている溶質が電離する割合を電離度という。
酸、塩基は電離度が大きい場合、それぞれ強酸、強塩基といい、電離度が小さい場合、弱酸、弱塩基という。
水溶液中の水素イオン濃度をもとにして、酸性、塩基性の強弱を表す数値を水素イオン指数(pH)という。
水素イオン指数(pH)=電離度の大小
水溶液にはH⁺とOH⁻の両方が必ず存在していますが、H⁺とOH⁻の量が等しいときを中性という。
中性のときのpHは7になる。
H⁺が多いとpHは7より小さくなり、7に近いほど弱酸性、0に近くなるほど強酸性になる。
OH⁻が多いとpHは7より大きくなり、7に近いほど弱塩基性、14に近くなるほど強塩基性になる。
0(酸性)←7(中性)→14(塩基性)
中和
酸と塩基が反応して、塩と水が発生することを中和(中和反応)という。
たとえば、
塩酸(酸)と水酸化ナトリウム(塩基)が反応すると、塩化ナトリウム(塩)と水が発生する。
HCl(塩酸)⁺NaOH(水酸化ナトリウム)→Nacl(塩化ナトリウム)+H₂O(水)
中和によって水が発生するのは、酸のH⁺と塩基のOH⁻が結びついて、H₂Oになるから。
まとめ
- 酸性
水に溶けると電離して水素イオンH⁺を生む物質を酸。酸の性質を持つ水溶液を酸性という。
青色リトマス試験紙→赤色。
水素イオン(pH)が7より小さい。
- 塩基性
水に溶けると電離して水素イオンOH⁻を生む物質を塩基。塩基の性質を持つ水溶液を塩基性という。
赤色リトマス試験紙→青色。
水素イオン(pH)が7より大きい。
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