乙4ブログ 第3章 燃焼理論 ③自然発火・混合危険・爆発

第3章 燃焼理論

③自然発火・混合危険・爆発

重要ポイント

自然発火・・・熱が蓄積され物質が自然に発火する

混合危険・・・特に酸化性危険物と還元性危険物の組み合わせは危険

爆発・・・危険範囲が広い。爆発の種類。

自然発火

物質が空気中で酸化等により発熱し、その熱が蓄積されて発火点に達し、物質自身が燃焼すること。物質から発生した可燃性ガスや接触している可燃物を燃焼させるなどを『自然発火』という。

自然発火の原因と物質は下記の通り

原因物質
分解熱による発熱セルロイド、ニトロセルロース(第5類危険物)
酸化による発熱乾燥油、ゴム粉、石炭
吸着による発熱活性炭、木炭粉末
生物による発熱たい肥、湿った干し草、腐敗性ゴミ類
混合危険

2種類以上の物質が混合または接触することで、発火や爆発が起こるおそれがあることを『混合危険』という。

混合危険には下記の3つに大別される。

①酸化性物質と還元性物質との混合

酸化性物質(第1類や第6類危険物)と還元性物質(第2類や第4類危険物)が混合したとき。

この組合せで混合によって直ぐに爆発するものや、しばらくしてから発火するもの、あるいは混合したものに加熱、衝撃を与えると発火、爆発するものなどがある。

例:塩素酸カリウム+赤リン

②酸化塩類と強酸との混合

塩素酸塩類などは硫酸などの強酸と混合すると不安定な遊離酸を生成し、可燃物が接触すると発火することがある。

例:塩素酸カリウム+硫酸→塩素酸

③敏感な爆発性物質をつくる場合

例:アンモニア+塩素→三塩化窒素

三塩化窒素は油状で衝撃を与えると爆発する。

爆発

爆発とは、エネルギーの解放による圧力の上昇と、爆発音を伴う現象。

爆発の種類は下記の通り。

『粉じん爆発』

小麦粉のような、可燃性の物質が微粒子(粉じん)になって空気中に浮いているときに着火すると起こる可能性がある。これは可燃物が微粒子になっているため、空気との接触面積が大きいから。

有機化合物の粉じん爆発は不完全燃焼になりやすく、一酸化炭素を発生させて中毒を起こす危険がある。

粉じん爆発は乾燥した状況で起こりやすい。

『可燃性蒸気の爆発』

可燃性液体の蒸気が密閉状態で燃焼範囲にある場合で着火すれば、急激な体積膨張と圧力上昇で爆発する。

燃焼範囲が広いということは、この危険が広いということ。

『気体の爆発』

可燃性気体は、可燃性蒸気よりも燃焼速度が速いのが特徴のため危険も大きい。

特に水素ガスやアセチレンガスは、燃焼から爆発までの時間が短い。

気体と蒸気は同意語だが、蒸気は液体(個体)が気化(昇華)してできたもの。

『火薬の爆発』

第1類と第5類危険物は、火薬の原料になるものがある。

まとめ

『自然発火』

  • 酸化熱
  • 分解熱
  • 吸着熱
  • 微生物

によって、点火源がなくても発火する。

『混合危険』

  • 酸化性物質(第1・6類危険物)と、還元性危険物(第2・4類危険物)が混ざると発火や爆発の危険がある。

『爆発』

  • 粉じん爆発:可燃性物質が微粒子になって空気中に浮いているとき(空気の接触面積が広い)に起こる危険がある。特に乾燥状況は起こりやすい。
  • 気体の爆発:可燃性気体は、可燃性蒸気よりも燃焼速度が速い
  • 火薬の爆発:第1類と第5類危険物は、火薬の原料

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