第5章 危険物の性質
⑥アルコール類
重要ポイント
アルコール類は
- 水に溶ける
- 蒸気比重が重い(低所にたまる)
- 引火点が常温(20℃以下)よい低い
アルコール類の性質
『アルコール類』は1分子中の炭素原子数が1~3個までの飽和1価アルコールを指す。特に、消毒用アルコールのように、アルコールの濃度が60%以上のものは、消防法上の危険物として貯蔵・取扱いに注意が必要。
具体的には、メタノール、エタノール、プロパノールなどがある
主な性質:
- 引火性:引火点が低いため、常温でも引火する危険がある
- 水溶性:水に溶けやすく、水に溶けない有機溶剤にもよく溶ける
- 沸点:水よりもっ低い沸点を持つため、蒸発しやすい
- 比重:水よりも軽いため、水に浮く
- 毒性:メタノールは毒性が高く、摂取すると失明や死に至る危険がある
- その他:特有の臭気があり、麻酔性があるものもある
保管と取扱い:
- 保管場所:直射日光や高温多湿はさけ、換気の良い場所
- 容器:容器の破損や液漏れに注意
- 火気厳禁:火気厳禁の場所で取扱い
- 消火:耐アルコール泡などの窒息消火
メタノール | エタノール | 2⁻プロパノール | |
水溶性 | 溶ける | ||
有機溶剤 | 溶ける | ||
比重 | 1より小さい | ||
蒸気比重 | 1より大きい | ||
引火点(℃) | 11 | 13 | 12 |
発火点(℃) | 464 | 363 | 399 |
沸点(℃) | 64 | 78 | 82 |
燃焼範囲 | 6.0~36 | 3.3~19 | 2.0~12.7 |
保管 | 密栓して冷暗所 | ||
予防 | 換気 | ||
消火 | 窒息(耐アルコール泡、二酸化炭素、粉末、ハロゲン化物) | ||
色 | 無色透明 | ||
毒性 | あり | 麻酔性あり | あり |
まとめ
アルコール類ではエタノール、メタノールがよく出題さえる
- 指定数量400ℓ
- 色は無色透明。
- 蒸気比重が重いため低所にたまりやい(換気対策が必要)。
- メタノール、エタノールの引火点は常温(20℃)より低い(引火点の危険が高い)。
- 水と有機溶剤に溶ける
- メタノールには毒性があり、エタノールには麻酔性がある。
- 消火には窒息消火に耐アルコール泡を使う。
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