⑧第3石油類
📌 はじめに
第3石油類は、引火点が比較的高い(70℃以上〜200℃未満) 引火性液体であり、常温では引火しにくいものの、一旦火がつくと燃焼温度が高く、消火が難しい という特徴があります。
乙4試験でも間違いやすい分野なので、性質・指定数量・具体例をしっかり理解しましょう。

🔍 1. 第3石油類って何?
第3石油類 とは、消防法における引火性液体の分類のひとつで、
➡ 1気圧における 引火点が70℃以上~200℃未満 の液体を指します。
引火点が高めのため、常温では引火(自然に発火)は起こりにくい ですが、火源に熱せられると蒸気が発生し、危険な火災や爆発につながる可能性があります。
📊 2. 主な第3石油類と性質
以下は、代表的な第3石油類の物質と基本性質の一覧です。
| 物質名 | 水溶性 | 引火点(℃) | 発火点(℃) | 沸点(℃) | 比重 | 色 | 臭い |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 重油 | 非水溶性 | 60〜150 | 約300〜380 | 300以上 | 1より小さい | 褐色〜暗褐色 | 臭気あり |
| クレオソート油 | 非水溶性 | 73.9 | 約336.1 | 200以上 | 1以上 | 黄色〜暗緑色 | 臭気あり |
| アニリン | 水溶性 | 70 | 約615 | 184.6 | 約1.01 | 無色〜淡黄色 | 特異臭 |
| ニトロベンゼン | 水溶性 | 88 | 約482 | 211 | 約1.2 | 淡黄色〜暗黄色 | 芳香臭 |
| グリセリン | 水溶性 | 199 | 約370 | 291 | 約1.3 | 無色 | 無臭 |
📌 備考
- 比重は 水より軽いもの/重いもの が混在します。
- 引火点は高めでも、霧状など細かく分散すると危険性が増す 点も押さえておきましょう。
⚠️ 3. なぜ危険なの?
第3石油類は次のような性質があります:
🔥 火がつきにくいが燃えると激しい
引火点が70℃以上のため、常温での引火は起きにくいですが、高温になったり霧状になった場合は燃えやすく、火災が起きると消火が困難 な物質もあります。
🌫 蒸気は空気より重い
発生した蒸気は空気より重く、低い場所に溜まりやすい ため、周囲の方が気づかないうちに引火源と接触する危険があります。
🚨 有毒ガスの発生
物質によっては、燃焼時に 有毒ガス(例:硫黄酸化物など)を出すものがある ため、消火後の安全も注意が必要です。
📏 4. 指定数量と規制
第3石油類の指定数量(消防法に基づく規制基準)は次の通りです(危険物取扱者試験でも問われやすい項目です)。
- 非水溶性:2,000ℓ
- 水溶性:4,000ℓ
指定数量を超えると、消防法による規制対象 となります。
🧯 5. 保管・取り扱いの基本
第3石油類を安全に扱うための基本対策は次の通りです:
✔ 密封容器で冷暗所に保管
✔ 火気は厳禁
✔ 換気を十分に行う
✔ 蒸気の低所滞留を避ける
✔ 消火時は窒息消火(泡・二酸化炭素・粉末・ハロゲン化物)
→ 一度燃え始めると高温になって消火が困難なものもあるため、予防対策が特に大切です。
📌 “判断フロー”で覚える
1️⃣ まず「液体」か?
第3石油類は
👉 引火性液体
なので
→ 固体なら対象外
→ 液体なら次へ
2️⃣ 引火点をチェック
第3石油類は
➡ 引火点 70℃以上
ここが最重要ポイント。
3️⃣ 代表例で覚える
第3石油類の典型:
✔ 重油
✔ 潤滑油
✔ ギヤー油
(※ガソリンや灯油よりは引火しにくい)
4️⃣ 水溶性チェック
第3石油類は
👉 水に混ざらない(油系)
アルコール類と区別できる。
5️⃣ 指定数量は?
➡ 2,000 L
第1・第2石油類より
指定数量が大きい
= 危険性はやや低め
6️⃣ 蒸気の性質
✔ 空気より重い
✔ 低所にたまる
なので
→ 換気
→ 火気遮断
が重要。
❌ “運営者が間違えた思考パターン”3選
私(運営者)の失敗例を紹介します。
🚫 NG①:「引火点が高い=危険物ではない」
70℃以上って、かなり熱くないと燃えないでしょ?
もう安全では?
❌ 違います。
✅ 正しい思考
第3石油類は
👉 引火点が高い=燃えにくいだけ
でも
✔ 加熱すれば普通に燃える
✔ 第4類危険物であることは変わらない
「燃えにくい」と「安全」は別。
🚫 NG②:「第2石油類との区別があいまい」
70℃ってどっちに入るんだっけ?
ここで失点。
✅ 正しい思考
境界はこう:
- 21℃未満 → 第1石油類
- 21~70℃未満 → 第2石油類
- 70℃以上 → 第3石油類
👉 70℃ちょうどは第3石油類
“以上”か“未満”かを読む。
🚫 NG③:「指定数量を軽視する」
2000Lって大きいし覚えなくていいか…
これが危険。
✅ 正しい思考
第3石油類
👉 指定数量 2000L
第1(200L)
第2(1000L)
よりさらに大きい。
= 危険性は段階的に低くなる。
引火点↑
指定数量↑
危険度↓
この流れで整理。
📝 6. まとめ
- 📌 第3石油類:第4類危険物で、引火点が 70℃以上〜200℃未満 の引火性液体 のこと。
- 🔎 常温では 引火しにくい性質 を持つが、加熱・霧化などの状況で危険性が高まる。
- 🧪 代表例:重油・クレオソート油・アニリン・ニトロベンゼン・グリセリン・エチレングリコール など。
- 📊 指定数量
- 非水溶性 → 2,000 L
- 水溶性 → 4,000 L
という基準がある。
💬 初学者と運営者のミニ対話
初学者
「第3石油類」って聞いたことあるけど、何がどう違うの?😅
運営者
第3石油類は 第4類危険物(引火性液体)のひとつのグループ だよ。
「引火点が 70℃以上〜200℃未満 の液体」のことを言うんだ。
引火点が高いから 常温では引火しにくい って特徴があるよ。
初学者
引火点が高いってことは危険じゃないの?🤔
運営者
うん、常温では第1〜第2石油類ほど蒸気は出にくいけど、温めたり霧状にしたりすると火がつきやすくなる可能性があるよ。
たとえば 重油・クレオソート油・アニリン・ニトロベンゼン・グリセリン・エチレングリコール なんかが代表例だね。
初学者
あ、グリセリンとか名前聞いたことあるかも😯
でもそんなに危険性は強くないの?
運営者
そうだね。
第3石油類は他より引火点が高いから 常温では火がつく危険は比較的低め。
ただ 火災時に消火が大変 になることもあるし、 油が熱せられた状況では危険性が上がる ので注意が必要だよ。
初学者
じゃあ取り扱う量とかも決まってるの?😮
運営者
もちろん!
第3石油類の 指定数量 は
非水溶性液体 → 2,000 L
水溶性液体 → 4,000 L
って決められているんだ。
これは水に溶けるかどうかで基準が変わるルールだよ。

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