第5章 危険物の性質
⑨第4石油類
重要ポイント
- 引火点は高いが、火災になると消火が困難。
- 換気対策
- 消火方法
第4石油類の性質
『第4石油類』は1気圧において、引火点が200℃以下250℃未満の危険物。具体的にはギヤー油やシリンダー油などが該当。指定数量は6000ℓ。
多くの第4石油類は水に溶けにくく、蒸気は空気よりも重いため、低い場所に滞留しやすい。
同じものでも用途によって引火点が違うものがあり、引火点が200℃未満の場合、第3石油類に分類される。
ただし、ギヤー油とシリンダー油は引火点が200℃未満250℃以上でも第4石油類に分類される。
また、引火点が250℃以上の場合、危険性が低いため消防法の規制にかからない。
引火点が高く、揮発性がないので加熱しなければ引火の危険は低い。
ただし、一度火災になると自分自身の夜温が高くなるので消火が困難になる。水をかけると水蒸気爆発が起き、油が噴き上がるので危険。
ギヤー油 | シリンダー油 | マシン油 | モーター油 | |
引火点(℃) | 220 | 250 | 200 | 230 |
比重 | 1より小さい | |||
形状 | 粘性のある液体 | |||
揮発性 | 常温(20℃)では揮発しにくい | |||
水溶性 | 水に溶けない | |||
保管 | 冷暗所に保管 | |||
消火 | 窒息(泡、ハロゲン化物、二酸化炭素、粉末) |
まとめ
- 引火点:200℃以上250℃未満
- 指定数量:6000ℓ
- 蒸気は比重が高いため低所に滞留(換気対策)
- 水よりも比重が小さく、水に溶けにくい。消火は際は水消火を避け、窒息消火・抑制消火を行う。
- 引火の危険は低いが、一度火災になると消火が困難
引火点が200℃未満になれば第3石油類だが、ギヤー油とシリンダー油だけは引火点関わらず第4石油類に分類される。
250℃以上になれば消防法の規制から外れる。
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