第6章 法令
⑫移動タンク貯蔵所の基準
重要ポイント
移動タンク貯蔵所とは、いわゆるタンクローリーのこと。
具体的な基準は、タンクの材料や水圧試験の基準、タンク容量30,000以下の制限、4,000Lごとの間仕切りと防波堤の設置、屋外設置時の周囲空地や屋内設置時の隔壁設置、そして完成検査済証や必要書類の備え付けが求められる。

設備の基準
・非常時に底弁を閉鎖できるように、手動閉鎖装置と自動閉鎖装置を設ける。手動閉鎖装置はレバーを手前に引き寄せ底弁を閉鎖する
・配管の先端に弁を設ける
・静電気災害の可能性がある液体危険物を貯蔵する場合、接地導線(アース)を設ける
・車両の前後に「危」と表示する
タンクの構造基準
材料と気密性:タンクは暑さ3.2mm以上の鋼板または同等以上の材料で機密に造られ、水圧試験に合格する必要がある。
間仕切りと防波板:タンクの内部は4,000L以下ごとに間仕切板を設け、容量が2,000L以上の場合は、その間仕切部分に暑さ1.6mm以上の鋼板で造られた防波板を設置する。
マンホール・注入口:マンホールや注入口のふたは、暑さ3.2mm以上の鋼板で造られる。
貯蔵場所の基準
移動タンク貯蔵所(いわゆるタンクローリー)には保安距離と保有空地は必要ないが、車両を常駐する常駐場所には基準がある。
常駐場所が屋外の場合は防火上安全な場所、屋内の場合は壁や床等を耐火構造か不燃材料でつくった建物の1階に置かなければならない。
常駐場所を変更するときは製造所等の位置の変更になるので、市町村長等に申請しなければならない。
運用の基準
引火点が40℃未満の危険物を他のタンクに注入する際は、移動タンク貯蔵所の原動機(エンジン)を停止しなければならない。
危険物取扱者免除を持つ者が運転または乗車し、免状を携帯しなければならない。
まとめ
- 移動タンク貯蔵所のタンク容量は30000ℓ以下で、4000ℓごとに間仕切りを置く。
 - 移動タンク貯蔵所のタンク容量が2000ℓ以上の場合、タンク室に防波板を置く。
 - 移動タンク貯蔵所は、非常時に底弁を閉鎖できるように、手動閉鎖装置と自動閉鎖装置を設ける。手動閉鎖装置はレバーを手前に引き寄せ底弁を閉鎖する。
 
  
  
  
  
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