⑤熱化学
📌 はじめに
化学反応では、ただ物質が変わるだけでなく、熱(エネルギー)の出入りも伴います。
この「熱の変化」を正しく理解すると、反応の性質や発熱・吸熱の意味がすっと頭に入ります。
乙種4類でも 反応熱の問題 はよく出るので、ポイントを押さえてしっかり理解しておきましょう!

1. 発熱反応と吸熱反応
🔥 発熱反応
- 熱を 放出する反応。
- 放出された熱は周囲に出ていきます(例:燃焼)。
- 熱化学式では + で表記します。
❄️ 吸熱反応
- 熱を 吸収する反応。
- 反応を進めるために外から熱が必要になります。
- 熱化学式では − で表記します。
2. 反応熱とは?
反応中に 発生または吸収される熱量 のこと。
単位は一般に kJ/mol で表します。
3. 反応熱の例(代表的な種類)
| 用語 | 内容 |
|---|---|
| 燃焼熱 | 物質 1 mol が完全燃焼して発生する熱量 |
| 生成熱 | 化合物 1 mol が単体元素から生成するときの熱 |
| 分解熱 | 化合物 1 mol が分解するときの熱 |
| 中和熱 | 酸と塩基の中和で水 1 mol を生成する熱 |
| 溶解熱 | 物質を溶媒に溶かすときの熱 |
※ 溶媒 … 物質を溶かす液体のこと(例:水溶液の水)。
4. 熱化学方程式の書き方
化学反応式に反応熱を加え、反応の熱変化を一緒に書いたものを 熱化学方程式 といいます。
例:
炭素(C)が酸素(O₂)と反応して二酸化炭素(CO₂)を作るとき:
C + O₂ → CO₂ + 394 kJ
- 発熱反応なので熱は右辺(生成物側)に +394 kJ と書きます。
5. ヘスの法則
同じ 反応物と生成物 なら、途中のプロセスがどうであっても 反応熱は変わらない という法則。
イメージ例
- 炭素 → 二酸化炭素(完全燃焼)
① いきなり完全燃焼した場合
C + O₂ → CO₂ + 394 kJ
② 一度一酸化炭素を経て CO₂ を作る場合
C + 1/2 O₂ → CO + 111 kJ
CO + 1/2 O₂ → CO₂ + 283 kJ
--------------------------------
合計 → C + O₂ → CO₂ + 394 kJ
どちらのルートでも出る熱は 同じ 394 kJ です。
6. まとめ
- 熱化学は 熱の出入りと化学反応 を扱う分野です。
- 熱の出る反応を 発熱反応(+)、熱を吸う反応を 吸熱反応(−) とする。
- 熱化学方程式では 反応熱を示すことができる。
- ヘスの法則により 全体の反応熱は経路に依存しない。

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