乙4ブログ 第1章 物理
⑥熱の移動と熱膨張
重要ポイント
熱の移動の種類
熱伝導率・・・数値が大きいと熱が伝わりやすい。
熱膨張・・・温度が上昇して物質の長さや体積が増加する。
熱の移動
熱の移動には下記の3種類がある。
『伝導』
熱が物質中を次々と隣の部分に伝わっていくことを『伝導』という。
物質には熱が伝わりやすいものもあれば、伝わりにくいもののある。
この熱の伝わりやすさを表す数値を『熱伝導率』という。
熱伝導率は数値が大きいほど熱が伝わりやすい。
気体(小)→液体(中)→個体(大)
の順に熱伝導率が大きい。
また、個体の中でも、金属の熱伝導率が大きく、
木材(小)→コンクリート(中)→金属(大)
の順に熱伝導率が変わる。
熱伝導率が大きい物質は、熱の移動がはやいので熱が蓄積しにくく、可燃性でも燃焼しにくい。
熱伝導率が小さいと、熱の移動は遅いので熱がたまりやすく燃えやすい。
伝導率が高い物質を良導体。
伝導率が低い物質を不良導体という。
『対流』
液体や気体が、熱の温度差によって移動することで熱が伝わることを『対流』という。
『放射』
熱せられた物体が放射熱を出して、他の物体または空間に熱を伝えることを『放射』という。
熱膨張
温度の上昇により、物質の長さ(線膨張)や体積(体膨張)が増加することを、『熱膨張』という。
温度が1℃上昇したときの膨張する割合ことを『熱膨張率』といい、単位はk⁻¹(毎ケルビン)で表す。
また、体積が膨張する割合を示す数値を『体膨張率』という。
体膨張率は物質によって違い、
個体(小)→液体(中)→気体(大)
の順で大きくなる。
熱膨張によって増加する体積の求め方は、
増加体積=元の体積×体膨張率×温度差
たとえば、
500ℓのガソリンの温度が10℃から20℃に上がるとする。ガソリンの体膨張率は1.35×10⁻³K⁻¹。
10⁻³は(1/10×10×10=1/1000)または(0.001)になる。K⁻¹(毎ケルビン)はただの単位。
500ℓ(元の体積)×0.00135(体膨張率)×10℃(温度差)
=6.75(増加体積)
つまり、ガソリン500ℓの温度が10℃上げると、6.75ℓの体積が増えるということ。
まとめ
『伝導』・・・フライパンを加熱すると熱が伝わり温まる
『対流』・・・お風呂。温かくなったお湯が「対流」によって移動し、冷たい水が温まる。
『放射』・・・ストーブからの放射熱で体が暖かい
熱伝導率は数値が大きいほど熱が伝わりやすい
- 気体(小)→液体(中)→個体(大)
- 熱伝導率が小さいと熱が溜まりやすい。燃えやすい
- 熱伝導率が大きいと熱が溜まりにくい。燃えにくい
体積が膨張する割合を示す数値を体膨張率という
- 個体(小)→液体(中)→気体(大)
増加体積=元の体積×体膨張率×温度差
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